睡眠時無呼吸症候群とは
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睡眠時無呼吸症候群(SAS)という病気をご存じでしょうか?
わが国では2003年2月に起きたJR山陽新幹線での居眠り運転のトラブルによって、広く知られるようになりました。この運転士は、肥満の中年男性で、この事件の数年前から「熟睡できない」「昼間の激しい眠気」の自覚症状があるなど、睡眠時無呼吸症候群(SAS)患者であることがわかりました。これらの症状を聞いて「わたしもそうかもしれない・・・」と思う人がいるかもしれません。
日本国内における潜在患者数は300万人以上になると推測されています。睡眠時無呼吸症候群(SAS)患者が働き盛りの世代の男性に多いということは、社会の活性化という意味でも大きな問題です。21世紀の国民の健康を考える上で無視することのできない病気なのです。
生活習慣病とのかかわりも無視できません。この病気の患者さまには肥満の人が多く、高血圧をはじめ高脂血症や糖尿病などを合併し、さらに虚血性心疾患、脳血管障害を併発する可能性が高いことがわかってきています。
さらに問題なのは、睡眠時無呼吸症候群(SAS)が発見されにくい病気であることです。夜中に呼吸が止まっていることなど、本人はほとんど気がつくことはないでしょう。「熟睡感がない」「疲れが取れにくい」などの自覚症状をこの病気に結び付けて考える人も少ないのが現状です。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)について
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は深刻な病気ですが、しっかりとした治療方法があります。
夜眠るときに鼻にマスクを装着して、そこに圧力をかけて空気を送り込むCPAP療法は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療中の方に広く取り入れられています。この治療法によって睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状改善を目指します。
治療せずに放置することなのです。したがって、自分では睡眠時無呼吸症候群(SAS)とわからない患者さまに気付いていただくためにも、この病気についてできるだけ多くの人に正しい知識を身につけていただくことが何より重要だと考えます。
また、克服には厚生労働省をはじめとする国の行政機関とともに、睡眠医療の発展と充実に意欲的に取り組んでいくことが必要です。一人でも多くの患者さまが治療を受けて健康でより良い生活を送っていただけることを願っています。